候補者心理
今回は、候補者本人よりも周囲のひとに読んでもらいたいことです。
候補者にとって、選挙の当落は大袈裟にいえば、人生の別れ目です。個人事業主ならまだしも、会社務めと辞めての挑戦であれば、なおさらです。
たとえば、大学受験であれば、複数の学校を受験できます。そのすべてで失敗しても、一年後に期することもできます。
しかし、選挙は一回こっきりです(住民票を移したり、あるいは首長、国政とさまざまな選挙に挑むことは制度上、可能でしょうが)。落選となれば、長い期間と資金を投じてきたことがすべて無に帰するのです。次のチャンスは四年後です。四年後に再度、挑むにしても仕事、資金の問題が出てきます。
これだけは立候補してみないとわからないことですが、いい大人がとてつもなくナイーブになってしまう、それが選挙です。特に初めての選挙では、顕著にあらわれることが多いようです。
当選がどうにか見えてきているというのに、弱気になることもあります。
「あと一票」「あと一票」と候補者ひとりが焦って、まわりから浮いてしまうこともあります。
さらには、当選のためにと、選挙違反をしてしまいそうになることだってあります。
こういった状況への周囲のひとの対応ひとつでは、勝っている選挙が負け戦になりかねません。
たとえば、「朝立ちで他陣営と勢いの差がある。朝立ちの人数を増やしてくれ」と候補者が望めば、それはどうにか実現するべきだとわたしは考えます。
しかし、「危ない。百万円ほど配るしかない」と、重大な選挙違反を候補者が犯そうとした場合は、どんなことがあっても止めるべきだと考えます。たとえ当選しても買収が発覚すれば、当選が無効になるのはもちろん、政治家生命も絶たれかねません。
神経質になっている候補者をときには励まし、ときにはブレーキをかける。候補者が暴走しはじめたら、当選が大きく遠のいてしまいます。
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